とある外食企業の経理業務事情━低生産性から高生産性への要請について

「何か効率化できそうなことがあったら言ってください」

今の職場で働き始めてから何回か言われていることなのですが、それは

 

「何か効率化できそうなことがあったら言ってください」

 

といった言葉です。この言葉の背景には、ここまで書いてきたように外食産業特有の事情があるのだろうと感じています。

 

このようなことを言われると、今まで溜め込んでいたアイデアを提案する人もいれば、特に何も考えず仕事をしていた人はそのままスルーせざるをえないかもしれません。自分としても全く何も考えがないわけではありません。

 

今までの職場でもこういったことを言われた所はありました。その時のとある企業では自分が考えたことを提案したことがあったのですが採用されませんでした。この時に思ったことは

 

「提案を求められているから提案したのに、それを全く採用しないとはどういうことなのか?何か他に意味があったのだろうか?」ということです。

 

そういった過去があったので、「何か効率化できそうなことがあったら言ってください」と言われても、職場の雰囲気的に高い生産性を求められていることがわかっても二の足を踏んでしまう自分がいるのがわかります。

 

効率化できる案は全くないわけではないのだが・・・

下の人間も全く何も考えず仕事をしているわけではありません。ある程度の期間同じ場所で仕事をしていれば何かしら見えてくるものです。

 

例えば「ここは今まで手入力だったから時間がかかったけど、この部分の日付と勘定科目から『SUMIFS関数』を使えば、指定の条件の下で合計が出せるな」

 

といったことや、

 

「この部分とこの部分はミスが多く修正に時間をとられるけど、『ユーザー定義関数』と『IFS関数』を設定して、複数の条件の下に『○』と『×』を表示できるようになれば、入力する人がその場でミスをしているかどうかわかる。だからその場で修正できて、他の人のチェックの負担も減るよな」

 

といったことです。

 

しかし今までの職場ではなぜか上の人間は採用してくれませんでした。ただ「もっと早くやれ」としか言わないのです。

 

いかに入力のスピードを上げられるかといったことやいかに速く電卓を叩けるかといったことには限界があります。

 

人手不足という状況では高い生産性が必要です。ですから今までしていた作業の中で「いかに機械にやらせるか」といったことや「そもそもその業務自体をなくせないか」といった発想が必要になってきます。

 

こういった考え方は「支払手形の作成業務」でも言えます。支払手形の作成というのはいろいろと手間がかかるし危険も伴うのです。

 

というのも、その手形という紙自体の扱いも注意が必要で、例えばこの紙のあて先である企業名を手書きする人もいますし、チェックライターという機械を使う人もいます。

 

ここで注意する所は「間違えられない」という点です。まず手書きでもちょっとした不注意で間違えてしまうことはあります。チェックライターを使うというのも難しく、ちょっとした感覚の違いからずれた所に印字されてしまうことも十分あり得ます。

 

他にも大きな金額を扱う重要な紙であるということから、常に他人からの「改竄の恐れ」に注意しなければいけません。

 

例えば、「10,000,000」と書かれた支払手形をどこかで紛失し、それを拾った第三者が金額を「100,000,000」と「0」を付け足して悪用するケースも考えられます。

 

そういった改竄の可能性を考慮して改竄されないように金額の前に「\」マークをつけたり、金額の一番後ろに「-」をつけたりするわけです。

 

紙ベースの手形を使うとこういった手間や心理的負担が発生するのですが、さらに金額によって「収入印紙」の処理とか保管が必要になってきます。

 

ですがこれを「電子手形」として、紙ベースではなく「電子的」にパソコン上だけで処理できる方法があり、「電子手形」とか「電子記録債権」と呼ばれるものです。

 

この方法を使えばわざわざ紙ベースの手形を持つ必要がなくなります。加えて手形を作成する必要もなくなり時間や手間が削減できます。収入印紙もいらなくなり、これも保管や処理の時間を削減できます。

 

こういった方法が世の中に存在するのに、いまだに紙ベースの支払手形を使っている一部上場企業を自分は知っています。

 

このように経理業務でも「生産性を高める」という方法は考えればいくつか出てくるのです。問題は生産性の観点から上の立場の人間が採用してくれるかどうか、上の立場の人たちの下の人間への理解といった点ですが。

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