今回は「男性」の「正社員」の「平均時給」はどれくらいかについて書いていきます。
前回は派遣社員を経験するようになってから「時給」について意識するようになったという記事を書きました。それがきっかけで、今回の記事名について考えるようになりました。
男性の正社員の平均時給はどれくらいか?
多くの人はあまり考えたことがないのではないかと思います。ネット上でも平均年収などは良く見かけますが今回のテーマについて書かれた記事はまだ見たことがないので調べてみました。
男性の正社員の平均労働時間については以下の資料を参考にしました。
「労働時間の二重構造と二極分化」
労働時間の二重構造と二極分化ー国立国会図書館デジタルコレクション
上記の資料の11ページ目に「表2 フルタイム労働者の週労働時間」とあり、この部分を使ってみました。資料の男性の行には
1981年 52.17
1986年 53.44
1991年 52.17
1996年 51.94
2001年 51.56
2006年 53.32
とあります。
なぜこの資料を使ったかいうと、他の資料が実態を表していないと感じたからです。他の資料では、日本の労働者の平均的な年間労働時間は1800時間程と書かれています。これは平日の1日の労働時間に換算すると7.5時間から8時間になります。
しかしこれはパート労働者を含めた平均労働時間であり、正社員の労働時間の実態を示しているとは言えません。
それに自分の体感として正社員で現場で働いていた時に8時間で終わるということは少なく、周りの人の状況や他の人の話を聞いても定時で帰れるというのは稀なようです。
インターネット上でも日付が変るまで帰れなかったり、「社畜」でつらいなどという言葉が使われるのをよく見ます。
それで今回「表2 フルタイム労働者の週労働時間」という資料を引用しましたが、こちらの方が実態を表している感じがします。
しかし最新のものでも「2006年」となっていますが、1981年と比較しても大きく変わっているわけではありません。
そのため上記の数値を平均したものとして週の平均労働時間として「52.4時間」という数値を出してみます。
これを1年間に換算すると52.4÷7×365=2732.29(小数点第3位を四捨五入)となります。こちらの方が現実を表してると感じます。
1800時間という数値がいかに現実とかけはなれているかがわかります。ちなみに2732.29時間を1日に直すと約7.5時間になります。
これは365日で土曜日曜関係なく全ての日に働いた場合の1日の労働時間になります。ということは土曜日曜に休みをとったら、その分の1日の労働時間は伸びるということです。
男性の正社員の平均年収
では男性の平均年収はどれくらいでしょうか?それは以下の資料を引用します。
正社員男性の平均給与「527万円」 引き上げているのは誰なのか? | キャリコネニュース
上記の記事は下記の「平成25年分 民間給与実態統計調査」
https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2013/pdf/001.pdf
を引用していると思われます。
上記の記事では男性の正社員の平均年収は527万円とありますが、現実と乖離していると書かれています。自分も経理として何社か給与の数値は見てきており、他の人の話も含めると「高い」と感じます。
そのため記事の中では「※中央値」はどうか?とあります。(※中央値とはデータを小さい順(または大きい順)に並べたときに、ちょうど真ん中に来るものの値のことを言います。)
男性の正社員の年収の中央値
男性の正社員の平均年収の中央値としては以下記事の内容を引用します。
「『給与階級別分布』によれば、調査内の男性合計は2754万人なので、中央値は1377万人あたり。年収400万以下の人は1179万人おり、「400~500万円」の人が472万人いるので、男性の年収中央値は「400万円前半」と見ることもできそうだ。」
引用ここまで
より現実的な数値を見るために中央値として450万円を計算に使ってみます。先程の年間の労働時間の計算では年間2732.29時間としました。これらの数値を元に「時給」を計算してみると
4,500,000÷2732.29=1646.97円となります。
この数値を見て高いと感じるでしょうか?低いと感じるでしょうか?職種や業種、社会保険などで数値は変ってくるでしょうが、とりあえず現時点で考えられる現実的な数値ではないかと思います。
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更新日 2019年3月6日 9:22 PM