平成27年度2次試験、財務・会計の「回収期間法」から考える『意思決定会計講義ノート』について

今日は平成27年度の中小企業診断士2次試験、財務会計の過去問を振り返っていました。

 

これは自分が去年受けた試験内容でしたが、やはり試験のような緊張状態と比べて、落ち着いた状態で勉強に臨むのとでは理解の度合いが違いますね。

 

もちろん解答があるので、わからなかったらすぐ見られるというのはあるのですが、頭の回転が違う感じがします。以前以下の過去記事を書きました

上記の過去記事では、診断士の過去問の中に、公認会計士の範囲である『意思決定会計講義ノート』の内容が出てきた、といったことを書きました。

 

平成27年度の試験を振り返る中で、「回収期間法」において気付いた点があったので、今回はそのことにいて書いていってみます。

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事例Ⅳ、第3問の設問3

平成27年度の中小企業診断士2次試験、財務会計の過去問は『2016年版 ふぞろいな合格答案 エピソード 9』を使っていたのですが、第3問の設問3は以下のように書いてありました。

p.119

(設問3)【難易度 ★★★ 難しすぎる】

設問2においては正味現在価値によってプロジェクトの収益性を評価したが、D社の財務状況に鑑みて、プロジェクトの流動性を検討するべきである。適切なプロジェクトの評価指標を計算し、両プロジェクトについて比較せよ。

(中略)

  • 解答のポイント

プロジェクトを評価する指標のうち流動性を検討する指標である回収期間法により両プロジェクトを比較することがポイントであった。

引用した文章の中でのポイントは2つ。「流動性」と「回収期間法」です。

 

「過去問」ということなので、既に解答をつくるための計算方法が回収期間法とわかっていますが、その答えを導くための「流動性」という言葉から連想できるかがどうかという問題です。

 

自分が試験を受けた時は第3問の設問3まで辿りつけていなかったので、当時のことは何とも言えませんが、仮にこの部分までこれたとしても解答はつくれなかったでしょう。

 

というのも、その時までの試験勉強において、自分の中で回収期間法に「流動性」という言葉が出てきたという記憶がなかったからです。

 

それに対して平成27年度の試験が終わった後に進めていた『意思決定会計講義ノート』には次のような文章が書かれていました。

p.80

(1)回収期間法

回収期間法とは、投資案の回収期間を求め、それが満足し得るものであるか否か、すなわち基準となる回収期間より短いか否かによって投資案を評価しようとする方法である。

(中略)

回収期間法は計算が簡単であるという利点をもつ反面、以下のような欠点を有する。

①回収期間法は、投資案の効果が発現する経済的年数を無視している。

②回収期間法は収益性を測定しないで、流動性を重視している。本来、元本が回収された後に発生する効果の大きさが収益性の尺度であるが、この方法は流動性にのみ注目し、収益性を無視している。・・・

要は1億円投資して、1億円を回収するまでの期間が「流動性」、1億円を回収してから(この時点で投資した時点の-1億円からプラスマイナス0になったということ)さらに得られる収入が「収益性」ということです。

 

最初この文章を読んだ時、回収期間法における「流動性」の意味を理解するのに少し手間取りました。

 

「流動性?流動資産と関係がある・・・?う~ん、わからん・・・」といった感じです。

平成27年度2次、財務会計の「回収期間法」と『意思決定会計講義ノート』について

今日取り組んでみた平成27年度の2次の財務会計では、上記の知識があったのでピンときました。

 

もし事前に『意思決定会計講義ノート』を勉強していなければ、いまだに納得していなかったかもしれません。

 

しかし実際に過去問をやってみて思ったのは、流動性という言葉から「回収期間法」という言葉さえ思い浮かべられれば難しい問題ではなかったです。

 

中小企業診断士の1次試験を突破できる人であれば、少なくとも「あぁあれか」と思い浮かべられるのではないでしょうか。ただそれが、「流動性」という言葉に置きかえられるとわからなくなってしまうのです。

 

決して中小企業診断士の試験の範囲外というわけではないのですが、どこまでしっかり勉強してきたのかが問われているなぁと感じました。

中小企業診断士と公認会計士の試験の重なる部分から思うこと

冒頭の過去記事では、平成25年度2次試験において以下のような「ライフサイクル・コスティング」の内容が出てきた、といったことを書きました。

ライフサイクル・コスティングとは品質原価に関する考え方です。製品に対する原価を段階的に

  • 「予防原価」
  • 「評価原価」
  • 「内部失敗原価」
  • 「外部失敗原価」

といった形で分けていき、どの段階に問題点があるかを見ていきます。

 

要は「検査を甘くするとクレームとか補償とか全体で費用がかさむから、最初の段階からチェックを厳しくしてトータルで原価を下げよう」という思想がこの方法の根底にあります。

今回の事例やライフ・サイクルコスティング、その他の事例などから、中小企業診断士と公認会計士の学ぶ内容とか考え方、仕事の内容というのはいろいろと重なる部分があるのではないかと感じました。

 

そのため今後も『意思決定会計講義ノート』を参考にしていこうと思います。

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