他社との競争でコールセンターのCTIシステムの活用は顧客サービス戦略において優位性がある

今回は以下の過去記事の続きです。

CRMにおいて重要なのはマーケティングです。しかし、それを生かすにはセールスサービスも重要であるといったことを書いてきました。

 

今回はCRMにおけるサービスについて書いていってみます。

デルの成功の秘密はSCMだけではない

このブログでは以下の過去記事でデルがどうやって成功してきたのか、それは卸を介さず直接顧客と接してパソコンを販売することによって成功してきた、といったことを中心に書いてきました。

それに対して『なぜデルコンピュータはお客の心をつかむのか ― 顧客サポートNo.1の秘密を探る』には以下のように書かれています。

p.2

デルコンピュータが急成長してきた最大の要因は、「デル・ダイレクト・モデル」と呼ばれるBTO(Build to Order=注文生産)と直販方式を結合した独自のビジネスモデル、

 

そしてそれを可能にしたSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)の導入にあることは多くのビジネスマンが知ることだろう。

(前略)

しかしSCMが最終的に目指すところは顧客満足の向上であって、生産リードタイムの圧縮や在庫の削減といった表面的な業務効率やコストダウンではない。

(後略)

つまりデルコンピュータのダイレクト・モデルは徹底した顧客志向経営を追求した結果にしかすぎない。顧客のニーズを真摯にくみ取り、顧客との良好な関係を構築するための絶え間ないCRMの実践こそが、デルコンピュータを今日の成功に導いたのである。

 

CRMにおいて、なぜサービスが重要なのか。それをデルという会社を参考に使わせていただきました。

 

つまり、直販方式によって顧客から要望を直接聞くことができる。その要望に対して、速く真摯に対応することによって顧客との良好な関係を構築し、長く自社の商品を使ってもらえる。

 

そのことによって売上を拡大、安定させることができる、といった効果があるということだと思います。

 

では、それらを可能にする具体的な方法ややり方というのはどういったものなのでしょうか。

コールセンターの有効性

CRMにおいてマーケティング、セールス、サービスが重要と書きました。その具体的方法として冒頭部分の過去記事ではマーケティング、セールスにおいてSFAというものが存在するといったことを書きました。

 

ではサービスでは主にどういったものがあるかということですが、その中の一つにコールセンターがあります。

 

コールセンターと聞くと多くの人はどういったイメージを思い浮かべるでしょうか?

 

自分は最初は「クレームを受け付ける部署」といったイメージしか持っていませんでしたが、その重要性を理解するにつれてその考えを改めないといけないと感じるようになります。

 

その重要性について『なぜデルコンピュータはお客の心をつかむのか ― 顧客サポートNo.1の秘密を探る』に次のように書かれています。

p.7

コンピュータ業界に限らず市場が飽和状態になった今、企業に最も求められるのは新規顧客の開拓ではなく、顧客の維持である。そのためには他社との差別化を図り、競争優位勝ち取るための顧客サービス戦略が重要となる。

 

重要なポイントは「顧客の維持」です。新規の顧客を開拓するには、既存の顧客の維持費用の数倍、もしくはさらにそれ以上かかると言われています。

 

そのような中でなるべく費用をかけずに安定的に売上を上げるには「既存顧客の維持」が必要です。

 

そのためにどうするかという点において「コールセンター」があります。そのコールセンターを充実させる要素としてCTIというものがあります。

CTI【 Computer Telephony Integration 】という技術

CTIという技術の意味は以下のように書かれています。

CTIとは – IT用語辞典

CTIとは、電話やFAXをコンピュータシステムの一部として統合すること。また、そのような情報システム(CTIシステム)。

 

CTIシステムではオペレータが電話の発着信や通話をヘッドセット(マイク一体型ヘッドホン)の接続されたコンピュータで行なうことができる。

 

顧客データベースや営業支援システムなどと連動し、画面上に現在の通話相手に関連する情報(プロフィールや個人情報、製品の購入履歴、過去の対応履歴、進行中の案件の進捗など)を表示したり、通話しながらシステムに新しい情報を入力したりできる。

普段私達が使っているものでアマゾンなどで注文したものの受け取りができず再配達をお願いする時があります。

 

その時に電話上で再配達をお願いする音声システムおいて、最初に1番ではAというサービス、2番ではBというサービス、といったように、その人の希望に応じて番号によって選り分けられていくという形になっています。

 

しかしこのような場合、電話が繋がる率は高くなりますが、電話の「取り溜め」や「たらい回し」が起こりやすいです。

 

これに対してデルの場合は、本書において顧客からの相談を直接受けて処理する形となっているため、他の一般的なCTIのシステムと比べると速やかに問題を解決できるとのことです。

 

ではなぜそれが可能なのか。それは製品ごとにつけられた固有の番号とデル独自のCTIが可能にしています。

電話を受けると同時に自動的に画面に呼び出す

従来は、問い合わせてきた顧客が音声ガイダンスに従って番号を入力し、担当オペレーターに自動転送されていました。

 

そこからオペレーターがもう一度顧客から製品の番号を聞きだして個別の顧客情報をデータベースから引き出していました。

 

それだといろいろと手間がかかり、問題があったようです。

 

ですが、新しく導入したシステムでは、顧客が持っている製品の番号を入力してもらうだけで、CTIシステムがデータベースから自動的に顧客情報を抽出してくれます。

 

さらにその情報を、手待ち時間や能力をなどを考慮した最適なオペレーターに自動転送される仕組みになっており、作業効率も顧客からの満足度も上がったと記述されています。

 

最初この記述を見たとき、「CTI」というシステムのすごさというものを感じました。

 

冒頭の過去記事で「ナレッジマネジメント」というものを書きました。顧客からの蓄積した情報などを共有して今までよりも効率的に仕事をしようという発想の考え方ですが、それが土台にあることはわかります。

 

さらにその上で、顧客からの問い合わせに対して時間や能力を考慮したオペレーターに自動転送できるというシステムによって、こういったことができる世の中になったんだなぁという感動と、

 

世の中の技術の進歩の早さというものは、自分の知らない所でどんどん進んでいるのだなと思わされました。

 

顧客からの問い合わせに対して、さらにデルならではのデータベースの活用方法や、サポートサービス、人材の使い方などが書かれていますが、詳細は本書を見ていただければと思います。

 

CRMにおける「サービス」という面の重要性を認識するうえでは、「なぜそれが必要なのか、そのために具体的にどういったやり方があって、どのような効果があるのか」という点を理解するうえでは非常に参考になると思います。

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