『ザ・ゴール』からわかる組織が変化に抵抗する5つのパターン

組織とは、例えば企業の組織では、何か新しい制度を導入しようとか、新しいことをやろう、と言うと何かと抵抗があるものです。

 

これはいいがあれは変えては駄目だとか、その組織に在籍する人間からはいろいろと理由をけられては結局新しいことを始めようとしても頓挫してしまうことも多いのではないでしょうか。

 

人間や生物というのは、基本的には未知のもの、自分の知らないものには恐怖心を抱くものです。これは、生物が人間が、現在まで生き残ってこれた理由のひとつなのです。

 

このような感覚があるからこそ、現在の人間の繁栄があるのであり、恐怖心というのは生き残るうえでは必要な感覚ではあります。

 

ですが、これがいきすぎると何もできなくなってしまうのも事実です。

 

そのことで最近読んでいた『ザ・ゴール』という本の中に自分が今まで考えていたことと絡んでくるところがあったので、今回はそのことについて書いていきたいと思います。

組織が変化に抵抗する5つのパターン

『ザ・ゴール』とは、機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説です。その本書の最後の方で、実際にこの業務改善プロセスを導入したアメリカの企業に共通する「組織が変化に抵抗するパターン」が見られたそうです。

そのパターンは以下の5つであり、引用してみます。

1、まず最初に出くわす抵抗

1、まず最初に出くわす抵抗は、みな共通していることだが、「自分たちが原因ではない」という言い訳だ。サプライヤーから材料や部品が届かない、クライアントがぎりぎりになって言っていることを変える、従業員がちゃんとトレーニングされていない、本部のせいだ・・・などなどだ。

 

「この最初の段階を突破できない限り、いくら努力しても壁に向かって話をしているようなもので、成果はおぼつかない」

 

2、二番目の抵抗

2、二番目の抵抗は、提案されたソリューションを導入しても成果は上がらないという主張だ。

「ソリューションを提案する側にしてみればこれほど明白なことはないのだが、他人にはそうは映らない。この段階を切り抜けると、いよいよ本当のフラストレーションが待っている。次の壁にぶち当たるのだ」

 

3、三番目の抵抗

3、三番目の抵抗は、提案されたソリューションが、今度はネガティブな結果をもたらすという主張だ。

「これに立ち向かうには、豊富なスタミナと忍耐が必要とされる。生まれ持ったカリスマ性を備えた人は幸運かもしれない。しかし、この段階をクリアできたとしても、まだ次が待っている。」

 

4、四番目の抵抗

4、四番目の抵抗は、導入を阻止しようと障害を与えられることだ。

「この段階をうまく切り抜けられると、周囲の人間はもうこっちの味方だ。しかし・・・」

 

5、五番目の抵抗

5、五番目の抵抗、それは周りの協力を本当に得られるのかどうか疑問を抱かれることだ(あるいは疑問を持たれないことだ。これはもっと悪い)。

 

引用ここまで

組織というのは中々変化できない、というのは一般に言われることだと思いますが、このように整理した形で見てみると、「組織を変える」というのが本当に難しいことがわかります。

 

1に関しては外部要因ですね。自分以外の所で問題が起きてどうにもできないという風に見えます。

 

2に関しては「もしこのやり方が上手くいかなかったらどうするんだ?」といったことが言われそうですね。

 

3に関しては過去記事『「新しい考え方」という競争優位性』を取り上げてみます。

『チェンジ・ザ・ルール』という本のピエルコ社が生産工程を改善したはいいが、需要に対して供給量が過剰になってしまい、在庫が大量になってしまった例がありますね。

 

こういった場合は、「たくさん生産できても売るところがない。だからこのやり方はもうやめよう」といったことが言われるかもしれません。

 

4に関しては例えば、生産工程を見直して生産量を増やすことができた。その製品を買ってくれる需要も十分ある。しかしそんな時に「今はこのやり方でいいかもしれないが、今後もこれが続くかどうかはわからない」といったことが言われるかもしれません。

 

5に関してはしっかり結果を残し、周囲の同意も得られた。しかしさらにその周囲にいる人間や組織、環境など、自分が予期せぬところから何らかの問題が発生するかもしれません。

 

例えば、生産工程を見直し、需要もある。しかし不景気になったり新たな競合が出てきたりして、業績が悪化してしまった場合など「だからあれほどあぶないと言ったじゃないか。これ以上やっても無駄だ。

 

今までのやり方が良かったんだ。」といったことが言われそうです。周囲の人の同意は得られても、さらにその周囲にいる人から足を引っ張られるということもあるかもしれません。

「組織を変える」ということに対する自分の考え

上記のような問題に対して、「そもそも変える必要があるのか?」「新しく組織をつくったり、別に新しく始めればいいのでは?」というのが自分の中の考えとしてあります。多くの人は、組織に対して問題があった場合、組織を変えようとします。

 

人事異動とかリストラとか、何か新しい事業をやるといった場合にかなりの抵抗があると思います。同じ組織の中で何か新しいことをしようとするとなかなか上手くいかないことが多いでしょうし、上手くいったとしても労力に見合う結果が得られない場合もあります。

 

もちろん最初はその組織の中で最善を尽くすべきだと思います。ただどうしても駄目な場合は、「別の選択肢」というのも十分考えておかなければいけないのではないでしょうか。

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