日本企業がキャッチアップ・模倣される理由は新興国の人材養成バンクになっているから

今回は以下の過去記事の続きです。

前回の記事から韓国や中国、新興国などの国々がなぜ日本企業に早くキャッチアップできるのか、というのを「先発優位性」「後発優位性」という視点から書いてみました。

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人材養成バンク

後発優位性という視点から、「確かに後発だからといって不利というわけではないんだな」ということがわかりましたが、今までの経験やニュースからより納得できるような記事を見かけるようになりました。少し前から

  • 日本の技術者が韓国や中国に流出している
  • 技術者がヘッドハンティングされている

という問題をネット上で見かけるようになりました。

 

これ以外にも、中国や韓国は日本企業の技術を盗むからセキュリティを強化しなくては、という風に言われたりもしますが、問題はそれだけではなさそうです。

日本企業は人材養成バンク

この問題に対してネット上でいろいろと調べていたら興味深い内容が書かれたブログを見つけたので引用してみます。

「彼の話だとヘッドハンティング会社が日本の一流技術者の情報を必死に集めて、日本のメーカーから技術者を引き抜いている、というのとはちょっと違うという。

 

むしろ、日本のメーカーが、もうエンジニアは要らないと、体の良いリストラの一環として積極的にヘッドハンティング会社に情報を流しているのではないかという。」

 

「そういう意味では、「選択と集中」がグローバル経営と称するアメリカ流経営の基本に沿って、「要らない」分野のエンジニアをポイポイ捨てている日本企業の存在はまさに渡りに船。

 

日本企業はせっかく育てた人材をただで放出するありがたい人材養成バンクのような存在だという。」

 

「先日、彼が社内で日本人社員の親睦の会を作ろうと会社の名簿を調べたところ、なんと130人あまりの日本人エンジニアが雇われているという。そして会社の技術を締める要所要所のエンジニアの大半が日本人なのだという。

 

その話を聞いて思わされたのは、要は韓国メーカーとは、金の流れしか分からず技術を適切に評価できず、彼らの技術を生かした経営戦略の立てられない無能な日本の経営者の下でリストラされた日本人技術者のリベンジの場となっているのではないか、ということである。」

 

引用ここまで

なんとなく心当たりがある話ですね。点と点が線で繋がりそうです。

「情報の非対称性」や「地理的制約」がなくなっていく

まさに以下の過去記事で書いたようなことが起こっているわけです。

過去記事では価値ある知識や技術に対して「情報の非対称性」や「地理的制約」がなくなっていく、優秀な労働者を低賃金では搾取することはできなくなっていく、ということを書きました。

 

その価値が高く評価されない、その価値が理解されないのであれば、「そこ」ではなくてもいいわけです。

能力ある人を不当に安く雇うというのは今後難しくなっていく

つまり、その人の持つ知識や能力を「正しく」評価できなければ、評価してくれるところへ行ってしまうわけです。韓国や中国へ渡った技術者も悪気はなく、最初は日本国内で就職活動をしたと思います。

 

彼らも人間ですから働いて収入を得て食べていかなければいけません。日本国内で評価してもらえなければ、評価してくれる所へ行くしかありません。その結果が現在の日本の状況になっているわけです。

外国へ行った技術者は裏切り者なのか?

さらに問題なのは、外国へ行った技術者は日本へ戻ることは「裏切り者」というレッテルを貼られて戻れず、中国や台湾、東南アジアへ行ってしまうということです。

 

それがさらに新興国の技術力を高めて、日本企業が価格競争に巻き込まれるという結果に繋がっています。自分はこのような関係を理解するようになって、「巡り巡って自分に返ってきている」ような気がします

 

しかし、また別の見方もできるのではないでしょうか。技術者を大事にしなかったのではなく、価格競争や経営環境の厳しさから手放さざるをえなかった、とも言えるかもしれません。

 

どちらにしろ、新興国の日本へのキャッチアップを早めている原因のひとつに日本人技術者が関わっている、ということはわかってきました。

 

今後どう対応していくべきか難しい問題ではありますが、能力ある人を不当に安く雇うというのは今後難しくなっていくのではないかと思います。

技術の進歩で個人でも様々な選択肢を持てるようになってきた

理由は過去記事でもいろいろと書いてきましたが、技術の進歩によって個人でも様々な選択肢を持てるようになってきているからです。

 

ひと昔前は、情報発信という例で言えば、個人が何万人もの人たちに自分の意見を伝えるというのは非常に難しい問題でした。新聞やテレビがあるかと思われますが、その人の意見を公衆に発信するのかしないのかの決定権は新聞やテレビ側にあります。

 

新聞社やテレビ局にとって都合が悪い情報であれば、あえて発信しないということもできるわけです。実質今までは、そのようなマスメディアや広く発信力のある大企業しか大衆に情報を伝えられなかったわけです。

 

しかし、インターネットという技術によって個人にも情報を発信できるという選択肢を持てたことで状況も変わってきます。

まとめ

要は、企業でも個人でも時代の移り変わりや、新たな技術による影響を理解するのは大事ではないかということだと思います。

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