結論としては「アイデア」ということになるみたいですね。なぜこのタイトルについて書くかというと、自分の今までの疑問に対して「あぁ、だからなのかぁ・・・」と納得したため取り上げてみたいと思いました。
アイデアこそ価値あるもの

このブログで何回か取り上げている『クラウドソーシングの衝撃雇用流動化時代の働き方・雇い方革命 』の筆者がビジネスのことである人から相談を受けたときのことです。以下にその文を引用してみます。
p.175
「1.一切のコマーシャルが入らずに賑わっているコミュニティーサイトに、ちょっとでもビジネスの匂いを感じさせる動きを見せただけで、あっという間にサイトが衰退した例が数多くある。
2.無料で質問・回答ができる互助サイトは他にも存在するため、よほどの付加価値をつけない限り有料サイトとしての差別化はできない。
相談者は、この2で示した付加価値のアイデアを求めていたのであろうが、そのようなアイデアを仮に筆者が持っていたとしても無償で提供することはありえない。
なぜなら、クラウドソーシング時代においては、アイデアこそ価値があるものだからである。
以前は、良いアイデアがあっても、それを実現するだけの経済力や技術力、市場へのアクセス権などがなければ宝の持ち腐れでしかなく、逆にアイデアがなくても、実現力がある者の方に価値があったのである(実現力のある者は、アイデアを安く買い叩いたり、場合によってはかすめ取ったりできた。)
しかし、クラウドソーシングの時代では、技術力はクラウドソーシング市場から簡単に安く調達でき、起業自体にかかるコストも以前の数十分の一で済む。
第2章で述べたように自前の資金が不足していれば、クラウドファンディングで資金を集めることも可能である。」
引用ここまで
なるほど、なぜ「アイデア」が価値あるものなのかわかりました。今までビジネス書はいくつか読んできたのですが、「アイデアが重要」「これからの時代で大事なのはアイデアだ」「創造力が必要だ」といった言葉は何度も見かけてきました。
その時は、なんとなくわかった気がするのです。しかし段々と疑問がわいて来ます。「なぜそうと言えるのか?」「具体的にどうやって?」何年も納得する答えを見出せないまま過ごしてきましたが、本書の上記の引用した部分から「あぁ、なるほど」と思えるようになりました。
なぜ「アイデアが価値あるもの」と言えるのか?
今までは多くの人が、アイデアがあってもお金も技術もない。親がたまたまお金持ちだったとか、大企業に入れた一部の恵まれた人間、そういった人たちだけが自分の考えを実現できてました。
しかしこれからの時代は、技術や資金があるかないかはあまり重要ではなくなると。今までは資金や技術は不足しており、「需要と供給の関係」から価値あるものでした。
ですが、新たな技術により資金や技術が飽和すればその価値は下がっていきます。代わりに新たな価値が台頭してきます。それが「アイデア」というわけですね。
あれ!?この考え方は自分が大好きな考え方ですよ。過去記事でも同じようなことを何度も取り上げてきました。
今までは、ただその資源を「持っていた」というだけで利益を得てきた人たちが、新たなやり方や技術によってその力を失い失墜していく。ずーっと同じ人たちが勝ち続けるというのは面白くありませんからね。
その人が持っている優れたアイデアを元にクラウドソーシングやクラウドファンディング、それ以外の既存の資源をどう上手く組み合わせて活用できるか、その部分が今後は大事になってくるということですね。
だから「アイデアが価値あるもの」なんだなと納得することができました。
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