中小企業診断士2次試験が終わって、もう数日が経ちますが精神的に少しずつ立ち直りつつあります。
ですが、やはり心の中はモヤモヤした感じが残っています。
もっとこうしておけば良かったと思うこと
「あの時なんでもっとこういう風に書いておかなかったのか」
「模範解答なんて怖くてとても見られない」
という後悔の気持ちでいっぱいです。しかし最近は「中小企業診断士試験 一発合格道場」というサイトを見ていて、診断士を目指す目的、といった記事を読んでいろいろと考えさせられるなぁと思いました。
確かに言われて見れば、試験に合格したい!という気持ちが強かったのですが、じゃあ試験に合格した後はどうしていくのか?というところまでは深く考えていなかった気がします。
中小企業診断士という試験は、経営コンサルタント唯一の国家資格、という風に言われています。自分も今後生きていくうえで、ひとつ上のレベルとしてコンサルタントとして働けるようにしていきたいと考えていました。
では、実際にコンサルタントになったとして、具体的にどういう知識が必要でそのために何か調べたり本を読んだりしていたかというと、していなかったと言わざるをえません。
試験という途中の目標は見ていましたが、その先のものを想定して行動していなかった、というのが今現在の反省点です。
『問題解決手法』や『思考プロセス』
そのようなことをここ数日間ずっと考えていて、今日ふと思いついたことがあります。「コンサルタントの売ってるものって知識じゃなくて『問題解決手法』とか『思考プロセス』といったものじゃないだろうか?」
なぜこのような結論に至ったかというと、『ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス』の最後の解説のページを読んでいたときのことです。診断士2次試験はもう終わってしまい、自分としてはもう「落ちている」という前提で来年に向けて行動していこうと思っていました。
しかし来年の試験といってもまだまるまる1年あるのでしばらくは読みたい本でも読むかということで近くのブックオフへ行って手にとったのが本書です。
かなりボリュームがあるので、いきなり本文から読むのはきついと感じ、本書の最後の解説から読んで俯瞰できるようにしようと思っていました。
その中でやたら「思考プロセス」という言葉が出てきます。他にも
- 「対立解消図」
- 「未来問題構造ツリー」
- 「前提条件ツリー」
- 「移行ツリー」
といった言葉が出てきます。
『ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス』の中での「思考プロセス」の意味
本書での「思考プロセス」という言葉の意味として
「『何を変えればよいか』『何に変えればよいか』『どのように変えればよいか』といった一連のプロセスを系統的に考えることから思考プロセスと呼ばれる。
思考プロセスを実行するためのツール(論理ツリー)には以下が用意されており、順に系統的に使用したり単独で使用したりする。
- 現状問題構造ツリー
- 雲(対立解消図)
- 未来問題構造ツリー
- 前提条件ツリー
- 移行ツリー」
と書かれています。
このような言葉から中小企業診断士試験2次試験で問われていた「思考プロセス」に思い至ります。今になってやっと気づいたのですが、自分は問題を問題としてちゃんと認識できていなかった気がします。
過去問の解説などでよく「思考プロセス」という言葉が出てきて、なんとなく大事だとは思っていましたが、自分の中では漠然としたものにしか捉えられていなかったです。以前から「ロジカルシンキング」とか「フレームワーク」といった言葉があるのは知っていました。
しかし、いったいどういった分野のものでどういうときに使うんだろうなぁという漠然とした認識しかなく、頭の片隅に追いやられていました。それが今になって繋がった気がします。「あぁ、もしかしてこのことなのか」と。
中小企業診断士の2次試験は
- 事例Ⅰのテーマは組織・人事
- 事例Ⅱは流通・マーケティング
- 事例Ⅲは生産・技術
という風になっています。
試験直前になってやっとそのテーマについて理解できたかと思っていたのですが、さらにその上位の概念というか背景というか、そこまでの認識には思いが至らなかったです。
「人間万事塞翁が馬」
世の中には「人間万事塞翁が馬」という言葉がありますが、まだ2次試験の結果は発表されていませんが、仮に落ちたとしてもそれは自分にとっては良いことかもしれません。
今日までの反省から、自分は勉強が足りなかったというレベルではなく、そもそも勉強しなければいけない分野に気づいていなかった。合格後の自分を想定して勉強していなかったと言えます。ですから今後はその点の課題を意識して新たに勉強を進めていこうと思います。
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