「あるべき姿」は実在する企業から見つけるという方法━Dell(デル)という会社について

以前以下の過去記事で「真の問題」を解決するには「あるべき姿」の設定が必要、といったことを書きました。

自分で書いておいてなんですが、「じゃあ具体的にあるべき姿ってどんなものだろうか」とずっと悩んでいました。

  • 「従業員を大切にする会社?」
  • 「顧客満足度が高い会社?」
  • 「革新的な製品を作れる会社?」

などなんとなく思いつくような良さそうな会社のイメージはあるのですが、よくよく考えた結果

 

「あるべき姿・・・わからん!」

 

そんなモヤモヤした気持ちで本を読みながら脳内で試行錯誤していました。

 

ですが勉強を続けていくうちにふとしたきっかけで「これじゃないか?」と思ったことがあるので、今回はそのことについて書いていってみます。

デル株式会社の成長

右肩上がりの成長曲線である矢印と棒グラフ

「デル株式会社*1」というと、多くの人にとってパソコンで有名な会社という認識があるのではないでしょうか。デルからパソコンを注文している企業も多いと思われます。

 

また、直接顧客に商品を提供するビジネスモデルである「デル・モデル」が有名です。

 

最近は西村行功さんの『システムシンキング入門』を読んでいました。この本は問題の解決には、問題を個別に捉えるのではなく「全体構造」として捉えることの有用性について書かれています。多くの人は

 

  • 「売上が下がってきたから、売上を上げる努力をする。」
  • 「会社に楯突く不満分子が出てきたから、その人たちを辞めさせる」

 

といった表層的な形で問題を解決しようとします。そうではなく、問題に対して全体の中での「要素」や要素ごとの「関連性」、そして「時間」による影響など、根本的な部分での問題解決の方法が書かれています。

 

この本を読み進めていって、p.181からp.186の中でデル株式会社がなぜ今のような状態まで成長できたのかついて書かれていました。この内容に驚きました。

 

というのは、自分が診断士2次試験で見てきた企業の問題解決の事例に非常に似ていたからです。以下に少し引用してみます。

p.181

1980年代初頭から約10年で、PC市場は大きく成長しました。IBMが技術仕様を公開するオープン戦略で後発ながら市場に参入し・・・

(前略)

デル・コンピュータの創始者マイケル・デルはこうした状況を見て、次のような信念を持つようになりました。・・・

(中略)

一方で革新的な技術や広いチャネル網を持たないというハンディキャップから取らざるをえなかった戦略でもあったといえます。・・・

(後略)

一方でダイレクト・セールスを起点に受注生産をおこなうという、いわゆる「デル・モデル」も好循環化していきました。

 

ダイレクト・セールスの存在により、確度の高い情報が入るようになり需要予測の制度が向上しました。これが受注生産を強化し、結果的に在庫がほとんど不要なオペレーション形態が実現できました。・・・

今存在している大企業も、最初は全て中小零細企業だったわけです。そういった、最初は小さかった企業がどうやって成長していくことができたのか。

 

デルのような様々な制約がある中で、既存の資源を上手い具合に利用して成長する、という内容が書かれた企業は中小企業が理想とする「あるべき姿」ではないかと感じました。

 

ちなみに前回の以下の過去記事で取り上げた「パソコンや通信機器を販売するとある企業」というのは、今回の記事で取り上げたデル株式会社のことです。

デルと診断士試験について

以上のデルの成長の内容が、診断士試験で勉強してきたような企業と共通する点が非常に多く、ここから

 

「企業の『あるべき姿』とは、自分で0から構想するのではなく、別のモデルとなるような理想的な企業を探すという方法もあるのではないか?」と考えるようになりました。

 

一般的に「0から1を生み出すのは大変だけど1から100にする方が簡単である」という言葉もあります。

 

自分のような凡人が、全く何もないところから理想的な企業を考えるというのは現実的に難しいです。

 

そうではなく、既に存在する企業から理想的な所を探し出してきて、それをモデルとして勉強していけばいいのではないか、と考えました。

 

ここまでずっと悩んできたり、試行錯誤してきたり、モヤモヤした気持ちが晴れない状態が続いてきましたが、ふとしたきっかけでこのアイデアが思いついて、ちょっと霧が晴れた感じがします。

 

我ながら「なぜこの思考に辿りつかなかったんだろう?」と思いました。

 

いろいろな事例を見ることで、その企業が

  • どんな障害を克服してきたのか
  • どんなライバルがいたのか
  • どんなテクニックを使って成功したのか

事例企業ごとにこれらの部分を確認して、さらに他の企業ではどうだったのか。様々な企業の事例を知ることで何か共通点が見つけられるかもしれません。

 

既にある程度経験してきているもの、可視化出来ているもの、例えば何かの資格試験の2級レベルであれば、自分の中では、教科書を3周して過去問で過去10回分を3~5周ぐらい回せば、なんとなく全体が見えてくる、といった感覚があり、今ではそれを把握しています。

 

ですが、診断士2次試験を実際に過去何年分か取り組んでみましたが、正直過去問を勉強しただけではあまりできるようになる気がしません。

 

やはり

  • 「得体の知れないもの」
  • 「可視化できないもの」
  • 「何がわからないかがわからない」

という状態から、とにかく手探りで解を探し求めるというはのは、精神的にきついものがあります。

 

この世界には自分よりも優秀な人たちは数え切れないほどいるわけで、そういった先人たちが自分よりも先に様々な問題を経験してきたり解決してきているわけです。

 

自分のような弱者で後発の人間はそういった人たちの経験や事例、思考を辿っていった方が効率がいいんじゃないかと思いました。

 

インターネット上でデルについて調べてみたところ、アマゾンに自分のイメージする本があったので早速注文してみました。

 

しばらくはこの企業に成長の内容について調べてみようと思います。

今回の記事の用語

*1:デル株式会社:アメリカ合衆国テキサス州ラウンドロックに本社を置く、世界市場トップレベルのシェアを持つパソコンメーカー。会長・CEOはマイケル・デル。テキサス大学の学生であったマイケル・デルが、1984年にパソコン保守を行う会社として創業した。「デル・モデル」と言われる流通業者を通さず顧客と直接取引をするビジネスモデルを採用していることで有名。この方法によって他社にマージンを取られず低価格で商品を提供できるようになった。加えて顧客から直接ニーズを引き出せるようになったことで、顧客が求める商品開発期間の短縮化精密な需要予測が可能になることよって在庫削減も進むようになった。

コメント

  1. takiji13 より:

     わたしだけなのかもしれませんが…10日ぐらい前から引用の行頭「”マーク」が□になっております。
     おそらく「blockquote:before{」のなかの「content:”\f10d”;」を消すかなにかしらすると直るかもしれません。
     まったくの見当違いでお手をわずらわせてしまいましたらすみません。

  2. psoukonoseiri より:

    >田岸林子 (id:takiji13)さん
    コメントありがとうございます。
    修正してみました。