トランスボーダー社会は21世紀のパノプティコンやマッチングモデルを可能にする

今回の記事のタイトルは「トランスボーダー社会は原因と結果を時間的・空間的に近接させていく」としました。

 

これはどういうことかというと、インターネットやその他の技術の進歩によって、良いことも悪いことも今までとは比べ物にならないくらいのスピードで多くの人に共有されるようになりました。そしてその行動の結果が表れるのも早くなってきたと感じています。

 

これは良いことや不祥事に限らず、ビジネスにおいても今まであれば時間的・空間的、情報的に様々な障害があったので何らかの事を為すまでに非常に時間がかかっていました。

 

加えてそのような障害があったので、モノや人はバラバラであったと言えます。それが「技術の進歩で原因と結果が時間的・空間的に近接していく」ようになったと感じています。

 

このことを「トランスボーダー」、そのような社会を「トランスボーダー社会」と言うようです。

 

今回はそのことについて、いくつかの事例を交えて書いていってみます。

トランスボーダー社会とは

すなわち、境界のなくなる社会です。男性と女性、若者と老人、職場と家庭、仕事とプライベート、さまざまなところにあった境界がなくなっていき、人々はその境界を軽々と超えることができるようになってきたということです。

 

境界を超えることにより、新たな繋がりが生まれ、それがまたイノベーションの源泉ともなっているのです。

政治資金収支報告書の共有による監視の強化

最近は舛添東京都知事の政治資金報告書から政治資金に対する不透明な使い道について報道されています。

 

政治資金報告書とはどういったものなのでしょうか?以下のサイトにわかりやすく書かれています。

政治資金ってなに?

例えば自分が住んでいる町や県を良くしたいと考えたとします。もう少し具体的に言えば、自分の住んでいる県は、大雨の時の河川の氾濫がひどく、飲み水も安定しなかったとします。

 

そういった時に自分が政治家になって、河川の氾濫をなくして飲み水も安定させるにはダムをつくるのが良い方法だと考えたとします。

 

けれども自分を支持してくれたり投票してくれる人が多く必要です。そういった時の講演や書籍の執筆、パーティなどで多くの人と接するために寄付を募ったり政党からの交付金を使用したりといった詳細が書かれているのが「政治資金収支報告書」です。

 

舛添さんのこの政治資金収支報告書の内容が私的に使われていたことが問題になっていますが、今回の記事で注目したいのは誰もがこの政治資金収支報告書を見ることができるようになったことです。

 

以下のサイトにその点について詳しく書かれており、政治資金収支報告書を誰でも見ることができます。

舛添知事の政治資金報告書を自分で見てみよう~総務省サイトで公開されている政治資金報告書をチェック! – ネタとぴ

今までのインターネットがない世界であれば、そもそも「政治資金収支報告書」って何?という人が多かったのではないでしょうか。

 

自分もインターネットを使えるようになるまでは、そういったものが世の中にあるなんて全然知りませんでした。

 

インターネットがない世界であれば、一部の勇気ある人が不正を指摘したとしても今の世界ほどには多くの人には共有されなかったでしょう。

 

仮に新聞やテレビなどにリークしたとしても、政治的に力がある人たちによって闇に葬り去られてしまっていたということはなんとなく想像できます。仮に不正が暴かれたとしても、それは何年、何十年も先のことが多かったのではないでしょうか。

 

ですが、新聞やテレビなどの既存のマスメディアを押さえたとしても、無数の人の目があるインターネットであれば、それほど時間はかからずに不正が暴かれることとなっています。

 

これは21世紀の「パノプティコン」と言えるのではないでしょうか。パノプティコンとは、コトバンクに次のように書かれています。

パノプティコン(パノプティコン)とは – コトバンク

8世紀末に J.ベンサムが考案した監獄のモデルである一望監視施設を意味する。その建築学的構造は中央に監視塔を設け,その周囲に円状の収容施設を配置する。

 

中央の塔からは収容施設の各独房に監視のための光線が送られるが,それによって囚人を監視しつつも監視者の姿は決して見られない環境がつくり出される。これは監獄の効果的・能率的な経営をもたらす。

 

たとえ監視者がいなくとも,その光線があるかぎり囚人は監視者の存在を意識せざるをえないからである。 M.フーコーはこの原理が規律・矯正型の権力技術として近代社会全域に応用されていることを指摘している。

以上のようにパノプティコンの説明が書かれていますが、トランスボーダー社会では電子空間上で多くの人の目に監視されていると言えるのではないでしょうか。

 

今までのやり方は通用しなくなっていると言えると思われます。

 

コメント

  1. normal-japan より:

    参考になる記事ありがとうございます。
    インターネットの登場は時間・空間の障壁を突破させて、情報の可能性を爆発させたと私も感じます。
    また、良いことも悪い事も顕在化するスピードが速くなった時代であるからこそ、今の時代は人間そのものの変化が求められる時代だと感じますね。

  2. psoukonoseiri より:

    >id:normal-japanさん
    コメントありがとうございます。
    自分の記事が少しでも参考になるのであれば幸いです。
    >人間そのものの変化が求められる時代だと感じますね。
    そうですね。人類はもう一段上のステージに移動しないといけないのではないかと思っています。

  3. normal-japan より:

    >id:psoukonoseiriさん
    >もう一段上のステージに移動しないといけない
    まさにその通りで私も常々考えているので感動しました。
    もし、そういった具体的な考えなどございましたらぜひお伺いしたいです。

  4. psoukonoseiri より:

    >id:normal-japan
    >具体的な考えなどございましたらぜひお伺いしたいです。
    そうですね。自分なりの考えはあるのですが、それはこのブログで今後書いていけたらと考えています。