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エクサスケールコンピュータ「睡蓮」と前特異点による新しい社会インフラ

今回は以下の前回の記事の続きからです。

前特異点と技術的特異点

タイトルの前特異点とは2030年前後のことを指しています。

ちなみに技術的特異点(シンギュラリティー)※1というものがあり、これが2045年

前後を指しています。

技術的特異点(シンギュラリティー)とレイ・カーツワイル

この技術的特異点という概念について2005年に『The Singularity Is Near: When

Humans Transcend Biology』という著書を通して説明したのがアメリカの「レイ・

カーツワイル※2」という人物です。

わかりやすく言うと人工知能を研究しているすごい人ですね。この人物が発表した

技術的特異点とは、現在パソコンの性能は非常に早いスピードで進化していますが、

人工知能も同様であり、その人工知能が人類の知能を越えるのが2045年頃になるだ

ろうという言葉です。

AI(Artificial Intelligence:人工知能)なんて言われたりもしています。前特異

点とは技術的特異点の前段階、本書ではエクサスケールコンピューティングの実現で

技術的特異点の前に前特異点が生まれるとあります。

エクサスケールコンピュータができると何が起こるのか

2020年までにエクサFLOPSの処理が実現できるスパコン(スーパーコンピュータ)が

できあがって、2030年までにそれを使った様々な実験や試みが行われると予想されて

います。さらにその実験や試みが2030年以降に大きく花開くとのこと。

ではそれが具体的にどういったものなのかいくつか紹介してみたいと思います。

2040年には商用の核融合発電の可能性も

自分が注目すべき点だと思っているのは第3章の「エネルギーがフリーになる」で、

そのフリーになったエネルギーで、第4章にかけて「生活のために働く必要のない社会

の出現」とあります。その第1項に「『衣』『食』『住』がフリーになる」とあります。

自分の中での要約ですが、睡蓮の実現によって、そのエネルギーを発生させるための

「最適解」の計算が短期間ですることが可能になります。例えば構造シミュレーショ

ンであるとか、耐久性であるとか、必要な材料など、あらゆることが今までの何倍も

の速さでシミュレーションできるということです。

核融合発電※3は今まであれば今世紀の実用化は難しいのではないか、と一般的には言わ

れていましたが、睡蓮の完成によって2040年には商用の核融合発電の目標が立てられ

ているとのこと。

レーザー核融合発電

レーザー核融合発電という分野もありますが、これも将来的には1つの集合住宅に1つ

設置するというもの可能になり得るとのことです。それらが実現されるとどのように

なるのか。

植物工場による食料の無料化

電気代、輸送代がフリーになります。現在、先端的な技術の分野で進められている

「植物工場」があります。睡蓮の実現によってエネルギーがフリーになる。

それによって電気代、輸送代がフリーになる。そうなると植物工場を稼動させるため

の動力もフリーになり結果として多くの人々の食料が今後無料になっていくだろうと

いう流れです。

他にも睡蓮によって実現できる技術や社会インフラがたくさん書かれています。まだ

実感はわきませんが、本当にそれらのことが実現するようになっていったらこれほど

嬉しいことはないですね。

長時間労働からの解放

今までであれば、生活のために多少無理をしてでも仕事をしなければいけませんでし

た。会社の人間関係の問題や長時間労働もそれが当たり前だと思っている人が多いで

しょう。

しかし、それほど遠くない未来にそれらの問題が解放されるのであれば、これほど嬉

しいことはありません。本書に書かれているような世界を切に願うばかりです。