フリーランス(英: freelance)は、特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの才覚や技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人である。略してフリーと呼ばれる。
企業から請け負った業務を実際に遂行する本人をフリーランサーと呼ぶ。日本語では自由契約(ただし、プロスポーツでの選手契約を更新しないことを指す「自由契約」が有名なため、フリーランスを指して自由契約と呼ぶことはほとんどない)。
一般的な職業分類では個人事業主や自由業に該当する
wikipediaから引用
前回は本の著者の経歴について書いてみましたが、今回はブログを書いている人の経歴について書いていってみます。
フリーランスや働き方の多様性について
冒頭部分でフリーランスについて書きましたが、はてなブログで記事を書いている人はそのような人が多いなと感じます。
自分がはてなブログで記事を書き始めたのが、2015年4月の今年、それから約8ヶ月が経ち記事数も60を超えました。
そういった中で、はてなブログや他のブログサービスを利用している方のブログを時々拝見していましたが、実に様々な生き方があるなと思います。例えばSEや塾講師、イラストレーター、ライターや写真家として生計を立てている方もいらっしゃいます。
印刷業界の現実
そのような中で最近下記の方のブログの記事を見させていただきました。
以前からなんとなく見当はついていたのですが、やはり印刷業界はブラックなようです。
やはり他社と差別化できずに安売り、価格競争になってしまうと、社員は長時間労働、激務になってしまいますね。(価格競争の弊害は以下の過去記事に書きました。)
上記の印刷業界について書かれた記事を見て思ったのは「あぁ、やっぱり会社を辞める人って結構いるよね」という点です。
自分が社会人になる前は、ほとんどの人が企業に勤めて、転職しても1回か2回ぐらい、独立して働けるようになるのは税理士など極々一部の人間だけだと思っていました。
政府の統計から見るフリーランスや小企業者の数
しかし社会人として何年か働いて、多くの人と接する中で気づいたのは「結構な人が転職したり、独立して働いているんだな」という点です。
例えば以下のフリーランスのwikipediaの内容を引用してみます。
日本国内におけるフリーランス人口の調査は、1990年代後半以降、明確に行われておらず現状を把握することは難しい。
当時の調査では「自由業者の数が 200万人から230万人・事業所の登録数600万ヶ所以上」との数字があるが、これは日本国内の就業人口の40分の1程度である。
自由業の分類
ちなみに自由業とは以下のような意味になります。
一定の雇用関係によらず、時間に束縛されないで、独立して営む職業。多くは特別な技能・技術・知識に基づく専門的職業
自由業とはその人が持つ独自の専門的技能や専門的知識を持つ職業のことであり、それは一般的に次のような職業となります。
- 芸術家
- 芸能人
- 医師
- 弁護士
- 会計士
- 文筆業など
- 自由職業
小規模企業の分類
次に中小企業白書の「小規模企業」について統計資料を引用してみます。
- 第3部 中小企業・小規模事業者が担う我が国の未来 第1節 小規模事業者の現状
- 2014年版 中小企業白書
日本の15~64歳の生産年齢人口は2015年時点で約7700万人程です。この中から、主婦、学生など労働能力はあってもその意思をもたない人、あるいは病気の人、老齢者など労働能力をもたない人を除いた数値を労働力人口といいます。
その数が2015年時点で約6600万人程とされています。さらにその中で企業に勤めて給与を受け取って生活している従業者数の合計が、上記の図表から約4600万人程とされています。
(従業者数とは、雇用者数とは違う。雇用者数は会社・団体・官公庁または自営業主や個人の家庭に雇われて給料・賃金を得ている人をいい、会社や団体の役員も雇用者に含まれる。
従業者数は主に企業で働いている人の数、団体・官公庁で働いている人や役員は含まれないと考えられる(自分でもいろいろ調べたのですが、言葉の定義が難しいです。))
小規模事業者の類型化
- 第3部 中小企業・小規模事業者が担う我が国の未来 第2節 小規模事業者の類型化
全従業者に占める小規模事業者は1192万人とあります。ちなみに小規模事業者とは、常時使用する従業員数が20人以下(商業,サービス業では5人以下)の商工業者、と定義されています。
さらに上記の図表1-4-16の左の円グラフにおいて、90.9%が「個人事業者(Ⅰ、Ⅱ)」や「組織化されていない法人(法人Ⅰ)」とあります。
その中でもさらに規模の小さい小企業者(常用雇用者数・従業者数が5人以下の企業)は、「個人事業者(Ⅰ、Ⅱ)」や「組織化されていない法人(法人Ⅰ)」とされています。
ちなみに小規模事業者が1192万人で、その中の従業員がおらず、もしくは家族従業員のみとされる個人事業者Ⅰの人数は、計算してみると1192万人×90.9%×41.7%=約450万人になります。
小規模事業者はどういった業種に従事しているか。フリーランスとの違い
- 『中小企業白書2014年版』から引用
フリーランスは上記に示したとおり、会計士や弁護士など一定の雇用関係によらず、時間に束縛されないで、独立して営む職業とされています。
しかし小規模事業者は上記の円グラフから、主に小売業、宿泊飲食サービス業、建設業に多く従事している人が多いことがわかります。例えば小売業であれば、個人で書店を持ち、本や雑貨を売っている人などが考えられます。
つまり、フリーランスは個人で企業から、その人が持つ専門性を生かして何らかの仕事を請け負う人ということになりますが、小規模事業者は飲食店や書店など、個人で何らかの事業を営んでいる人ということになります。
まとめ
要はある程度の規模の企業に勤めている人もいますが、何百万人といった決して少なくない人が個人で事業を営んでいたり、仕事を請け負って生計を立てている、ということです。自分がこの事実を知る前は、企業に勤めていないとなんとなく良くないといったイメージがありました。
ですが、実際に社会人として多くの人と接したり、多くの本の著者の経歴を見たり、他の人のブログを拝見したり、政府の統計を見たりしてきましたが、今回の記事名にあるとおり意外と個人で生計を立てている人が多いことがわかりました。
こういったひとつひとつの情報は、自分の狭い価値観を広げてくれました。
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