経理で長く働くことを考える人にとって簿記1級以上の知識は必要

今まで中小企業診断士の勉強をしてきたのですが、2次試験の捉えどころのない問題に対して2回挑戦して、2回とも落ちてしまい挫折してしまったということをこのブログでは書いてきました。

 

そこで気持ちを切り替えて次の目標として「簿記1級」の勉強をしようということを以下の過去記事では書いてきたわけです。

上記の過去記事からずっと勉強を続けてきたのかというと、そういうわけでもなくて、今日までの間に紆余曲折はありました。

 

気持ちの切り替えがなかなか上手く進まなかったということもありましたし、そのような精神状態で勉強しても頭に入らないので以前から読みたかった本を適当に読んだりしていました。

 

他にもいろいろ作業とか就職活動もしなければいけなかったので、ある程度力を入れてテキストを読み始めたのもつい最近からです。

 

ですから今月の6月11日日曜日にあった日商簿記1級の試験は見送らせていただきました。まだまだ始めたばかりという感じなので仕方ないです。

 

現時点まで読んできたテキストが滝澤ななみさんの『スッキリわかる日商簿記1級商業簿記・会計学』のⅠ・Ⅱ・Ⅲの三冊なのですが、これらを読む中で気づいたことがあったので、そのことについて今回書いていってみます。

簿記1級に一度は挫折したが・・・

「一度は挫折した簿記1級という分野に再び対峙することになるとは・・・」というのが今の気持ちです。

 

冒頭部分での過去記事でも書いたのですが、自分は過去に簿記1級に挑戦しようとしたのですが、そのあまりの量と難易度に一度も戦うことなく逃げ出してしまった経験があります。

 

ですが、その時から方向を転換して合格は出来ませんでしたが、中小企業診断士の2次試験のレベルまで勉強を積み重ねてはきました。

 

診断士の勉強のおかげで、今回は量や難易度に対してそれほど恐怖感を感じずに取り組めています。

 

「そういえばスワップ取引って診断士の財務・会計であったなぁ」とか

「確か税効果会計って税金の前払いと未払いのことだったよなぁ」

 

といった感じで、初見ではなく「一度は見たことがある」という感覚で勉強に臨めるというのは非常に心強いです。

 

やはり全く何も知らない分野というのはなかなか踏み込めないものです。例えば飲食店でも何度も行ったことがある所であれば勝手も知っているし慣れもあるのでほとんど抵抗感なく入れます。

 

ですが、一度も入ったことがない飲食店だとそうはいきません。事前にインターネットで調べたり、直接下見に行ったりして、それだけ準備をしたとしてもいざその飲食店の中に入ろうとしても恐怖心が邪魔をして「まぁ今日じゃなくてもいいかな」なんて考えたりして、結局忘れてしまうなんてこともあったりします。

 

恐怖心というのは人間が生きていくうえで重要な感覚なのですが、それが強すぎるというのも問題です。

 

じゃあなぜ簿記1級に比べて量も難易度もある診断士の勉強を始めたのかというと、「こちらの方がおもしろそうだったから」です。

 

興味があったのと、ある程度予備知識があったからというのもありますが、簿記1級とは違って全くの0からというわけではなかったので、それほど抵抗感なく入れたので2次試験のレベルまでいけたのだと思います。

 

結果は残念なものとなりましたが、診断士の勉強をしたからこそ最初に簿記1級の本を手に取った時とは違った感覚で取り組めています。

 

遠回りではあったけど、こういったやり方もアリじゃないかなと思っています。

中小企業診断士の財務・会計は簿記1級レベル

実際両方とも勉強してみたからわかるのですが、中小企業診断士の財務・会計という科目のレベルは簿記1級以上だと思います。

 

資格試験の広告とかでは「簿記2級の知識があれば大丈夫」なんて書かれていたりしますけどとんでもない。

 

おそらくそれはあくまで最低限の「基礎」であって、ちゃんとした合格レベルになには簿記1級レベルの知識が必要だと感じました。

 

今だから簿記1級の知識と比べることができてわかるのですが、例えば自分が以前使っていた『中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (2) 財務・会計2012年度』の目次には次のように書かれています。

  • 第1章 財務・会計とは
  • 第2章 財務諸表論
  • 第8章 貸借対照表および損益計算書

この3つの章は基礎的というか、まだ簿記2級ぐらいかと思われますが、「第4章管理会計」ではのCVP分析や利益差異分析、セグメント別損益計算は簿記1級の工業簿記・原価計算のテキストの方に含まれています。

 

「第5章の 意思決定会計(投資の経済性計算)」の中の設備投資の経済性計算や取替投資の評価も同様です。

 

「第9章 キャッシュ・フロー計算書の作成プロセス」と「第10章 その他制度会計」における税効果会計などは、『スッキリわかる日商簿記1級 商業簿記・会計学 (3)その他の個別論点・本支店・C/F編』にまさにここに書かれている所です。

 

このように見ていくと、中小企業診断士の財務・会計という科目と簿記1級の範囲というのはかなり重なっていることがわかります。

 

「第3章 経営分析」や「第6章 ファイナンスⅠ(企業財務論)」、「第7章 ファイナンスⅡ(証券投資論)」は簿記1級の範囲には重ならないようです。

 

診断士のテキストや過去問の解説には「過程」が書かれていない

簿記1級のテキストを三冊読んだからわかったのですが、診断士の財務・会計のテキストは勉強する人が「ある程度の知識はある」ということが前提に書かれている気がします。

 

その詳しい理由はまた別の記事で書いていこうと思いますが、財務・会計の科目で勉強してわかっていたと思っていたことが、実は結構表面的にしか身につけられていなかったと感じます。

 

というのは、診断士の試験に比べれば簿記1級はかなり範囲が絞られているわけですから、ページの都合を考えてもある程度詳細に解説を書けるのでしょう。

 

簿記1級のテキストを読んでいくうちに「あぁ、ここはこういう風に考えれば良かったんだな」と気づかされることが度々ありました。

 

当時は全然余裕がなかったので、診断士の勉強をしていた時は簿記1級のレベルや知識なんて全く知らなかったわけですから、とにかく目の前にあるものを勉強するしかない、みたいなことしか考えていませんでした。

 

しかし簿記1級のテキストを三冊読んでみたことで、「あ、ちゃんとこっちを勉強してからじゃないと(中小企業診断士の財務会計で合格レベルまでいくのは)無理だな」とも思いました。

 

もちろん、簿記1級のレベルを勉強をしていなくても診断士試験に合格していらっしゃる方はいるでしょうが、「でもそれって、ちゃんとした合格レベルなのかな」とも感じたのです

 

やっぱり何事も近道はないなと感じます。

資産除去債務やリース取引、が簿記1級の分野だと気づいて思ったこと

自分が経理の仕事に就いて最初の頃のことです。当時見ていた会社の財務諸表に「資産除去債務」とか「繰延税金資産」「繰延税金負債」といった見慣れない勘定科目がありました。

 

当時はまだ簿記2級に合格した程度のレベルだったので、そのような勘定科目は全くの初見であり、おおいにとまどったものです。

 

他にも「リース取引」に関する書類を扱わされた時もありました。リースという言葉も当時はなんとなく聞いたことがあるぐらいの感覚だったので、仕事を覚えるのに非常に苦しみました。

 

今だからわかるのですが、これらの勘定科目や言葉って「簿記1級」の範囲に含まれているのです。

 

もちろん当時仕事をしていた時に部長から「今年の繰延税金資産を計算しろ」なんて言われたりはしなかったのですが、ちゃんと理解して仕事を進められるようにすることを考えるのならば「簿記1級の知識」って必要だなと感じました。

 

で、他にも借入金の書類に「スワップ」なんて言葉が出てきた時は眩暈がしそうになったりした時もありましたが、これも簿記1級の範囲に含まれるのです。

経理は周りの人からある程度「知っている」と思い込まれている気がする

パソコンと電卓で計算している女性の手

インターネット上で「経理をやるのであれば簿記2級があればいい」といった言葉をよく見かけていたのですが、今の自分の感覚としては「それはあくまで『入口』」と感じています。

 

というのは、これは自分だけのことかもしれませんし、他の経理で働いている人にも当てはまることかもしれないのですが、経理以外の部署の人からも経理部長からも「ある程度知っている」ことを前提に自分に対して接してきている気がするからです。

 

「餅は餅屋」という言葉もありますから、経理以外の部署から質問があった時には答えられないといけないとは思うのですが、問題は経理部長です。

 

「経理についてある程度知っている」ことを前提に指示を出してきたりするので、わからないこととかなかなか質問しづらいのです。

 

普通はわからないことがあったら周りの人に聞くのが普通なのですが、聞いたら聞いたで「なぜこんなこともわからないのか」と言われますし、聞かなかったら「なぜ聞かなかったんだ」と言われますし、経理で働くことを考えるのであれば「ある程度は知っている」状態じゃないと精神的に参ってきます。

 

ですから経理として、しっかり長く働きたいと考えるのならば簿記1級以上の知識は避けては通れないのではないでしょうか。同じ職場である程度長く働いていると、少しずつ高度なことも求められていくようになります。

 

例えばいろいろ経験している人はわかると思うのですが、こういった知識に加えて経理は「税務」の知識も求められてきます。

 

何事もそうだと思うんですが、勉強すればするほど勉強しなければいけない分野がたくさんある事に気づいていくようになります。

 

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