経理からSEに転職してからの気づきや良かったことについて

一般的に「転職」というのは、好意的な見られ方もするし悲観的な見られ方もします。

 

好意的な見られ方としては、

  • 自分のやりたい仕事ができる
  • チャンレンジ精神がある
  • 新しい働き方・生き方ができる

などがありますし、悲観的な見られ方としては、

  • 成功するのは難しい
  • ちょっとでも苦しくなったら逃げてしまうのではないか
  • 今までとは知らない世界に足を踏み入れることになるので単純に怖い
  • 今の場所で通用しないのに他社で通用するはずがない

などがあります。自分の考え方としてはどちらも正しくどちらも間違っていると感じます。今まで正社員・派遣社員含めて10社前後働いてきましたし、職を変えるという意味での転職は今回で「2回目」になります。

 

そのような経験を積んできて思ったのは、当たり前と言えば当たり前なのですが「やってみなければわからない」ということです。

 

今回は、経理からSEに転職して良かったことについてまとめていこうと思います。

転職することで自分に何が足りないのかがわかる

もっと言うと、とにかくリスクを犯して新しいことに挑戦してみないことには「自分には何が合っていて、何が足りないのか」がわからない、ということです。

 

例えば自分は現在、経理からSEの仕事に転職したのですが以前はSEというと何らかのプログラミング言語を習得していないとできないもの、といったイメージがありました。

 

もちろんSEとかプログラマーの仕事をする上でC#とかJavaとかそういったプログラミング言語の習得は必須です。

 

けれどもSEに必要な知識はそれだけではなくて、実際に経験してみることで「こんなに勉強しなければいけなかったんだ」といったことがたくさん見つかりました。それはプログラミング言語以外だと以下のようなものになります。

  • ITに詳しくない人にシステムの使い方を理解してもらうための文章の書き方・話し方
  • 上流工程
  • 要件定義
  • 仕様書や仕様書の書き方
  • UML
  • システムのテストのやり方

 

適当に箇条書きにしてみました。本当はもっともっとあるんですけど、自分がSEの仕事を始める前は全然考えもしなかったことばかりです。特に「文章の書き方」とか「話し方」がここまで重要視されるとは思っていませんでした。毎日いろいろ書かされています。

 

自分が経理の仕事を始めた時もそうで、まさかここまで「ミスしないこと」が要求されるとは思っていませんでした。だから会計とか簿記の勉強以外にもミスしないための仕事のやり方とか工夫なども考えなければいけませんでした。

 

しかし、転職を怖がって一歩進んでみなければそういったこともわからないままです。

 

無理して転職する必要はありませんが、現在の日本では人手不足という時代の流れもありますし、工業社会から情報社会、知識社会への過渡期ということもあって新しいことをやるチャンスというのは非常に大きいです。

 

確かに転職しないで新卒で入った会社でリスクを取らず、一生を終えるという選択肢もあるかもしれません。しかし多くの人は次のようなことを考えたことがあるはずです。

 

「本当にこのままでいいのだろうか」と。

もし自分が新卒で入った会社からリスクを取らず、転職しなかったら

ちょっと話が反れますが、先日とある飲食店で自分が新卒で入った時の店舗の先輩が働いているのを偶然にも見かけてしまいます。その時は自分の存在がバレないようになんとか上手くやり過ごしました。

 

外食産業の会社で働いている人ならわかるかと思いますが、社員というのは出世したり、異動したり、人が足りない時のヘルプなどでいろんな店舗で働く機会があります。

 

ですから当時の先輩が働いている店舗に偶然入ってしまうというのは、確率としては有り得る話ではあるのですが、とはいってもその飲食店は会社全体で何百店舗もあるので「こんな偶然本当にあるのか・・・」とその時は驚いていました。

 

一方でその先輩から覇気が感じられなかったというか、まぁ当然と言えば当然なんですが、20代から30代になれば体力も落ちてくるでしょうし、実は「決められたレールを走っていた」ということに気づいて会社というものに絶望していたのかもわかりません。

 

その先輩の姿に、自分が転職しなかった時の姿を重ねて何とも言い難い気持ちになりました。もし自分があの時辞めていなかったら、先輩のようにどこかの店舗で働いていたか、激務で身体を壊していただろうな、と。

 

リスクを取らなければ金銭面でもっと楽な生活はできていたとは思います。しかし、このブログでは何度か書いているのですが「30年、40年同じことをし続ける生活って、それは本当に『生きている』と言えるのか」と。

 

逆にそういった生活は辛いのではないでしょうか。本当に企業が社員の人生を保証してくれるのであればまだいいです。しかし今はシャープや東芝の事例のように、大企業に入れば将来が安泰とはもう言えない時代です。

 

そんな時代により良く、楽しく後悔なく生きるには、どんな場所でも生きられるように日々勉強する方が重要ではないでしょうか。

新しい仕事をすることで得られるもの

「どんな場所でも生きられるように日々勉強する」ということを書きましたが、そういったことができるようになることで「もし何かあっても、今働いている企業じゃなくても生きていけるんだ」という安心感を持てるようになってきます。

 

この感覚は今後この世界を生きていくうえで非常に重要になってくるのではないかと思っています。

 

SEの仕事を始めることで、その多少なりとも「安心感」を持てるようになってきたのが転職して良かったことのひとつです。この理由としては主に次のようなことが考えられます。

  • 特に問題もなく現在の仕事に入っていけた
  • 仕事の選択肢が増えた
  • 労働市場における自分の立ち位置
  • 経理よりも仕事が面白い

これらについて順番に説明していきます。

特に問題もなく現在の仕事に入っていけた

「特に問題もなく現在の仕事に入っていけた」というのは、過去記事で書きましたが、トラブルとか、仕事内容とかコードがわからなすぎて何日も何もできなかった、ということがなかったということです。

 

この部分については以下で触れています。

 

これらのことが実感できた、というのは自分の中で非常に大きな安堵感に繋がっています。というのも今の仕事に就く前のプログラマーなどのイメージは、ものすごく頭の良い人じゃないとできないのではないか、といったものがありました。

 

なぜなら自分が初めてプログラムのコードを見たときは、英語ではあるんだけど全く英語に見えない「暗号文」にしか見えなかったからです。目にするのも怖い、といった感じでした。

 

そんな「暗号文」を駆使して世界中の人の生活を支えているシステムを作っている人たちというのは、「別次元の天才」だと思っていました。そんな凄い人たちが就いてる仕事を自分も同じようにやれるのかと考えた時、不安にならないはずがありません。

 

だからといって今までと同じように経理の仕事をしていてもいろいろと先は見えているし何とかしてこの現状を打破したい、少し前はそんな状況だったので、もう行くしかないといった感じでした。

 

結果としては、紆余曲折ありましたがなんとか入っていけたので、やはり一歩を踏み出さないと何事もわからないものだなと良い意味で痛感させられました。

仕事の選択肢が増えた

経理からSEになって良かったことの2つ目は「仕事の選択肢が増えた」ということです。仕事の選択肢が増えたことで何が良くなったのか。

 

それは実務経験を積むことで「この仕事でもできるんだ」という実感を得られることで「別の会社でも働ける」という感覚を持てるようになるからです。世の中には社員を奴隷のように使い潰してしまう会社がたくさんあります。

 

以前は人を奴隷のように使い潰す「ブラック企業」というのは極一部の会社のことで自分には全く関係のないことだと思っていました。けれども実際に社会人として何社も働いてみることで、そのような現実は当たり前にあるんだ、ということを嫌でも実感していくようになります。

 

それは販売とか営業とかの現場系の仕事だけではなくて、事務とかバックオフィス系の仕事も同様です。事務系の仕事は体力的には別に辛くはないのですが、上司からの理不尽な指示や暴言、パワハラなど精神的ダメージが大きい職場もあります。

 

例えば、複数の選択肢を持てていて「その会社じゃなくてもいい」といった状態であれば、理不尽な要求は拒否できますし、最悪の場合命を落としそうになっても逃げることが出来ます。

 

逆に複数の選択肢を持てていないと上司からの理不尽な指示に従わざるを得ず、毎日嫌な思いをしながら業務をこなし、身体を壊す可能性も出てきます。

 

そうならないように経理やSEなど複数の職種の知識や実務経験があると、もし何かあっても別の会社に移れますし、その安心感によってよりよい会社を選んでいけるという風に相乗効果も出てきます。

 

ですから、よりよく生きていくためにはいかに「複数の選択肢」を持てるようになるかが重要だと思っています。

労働市場における自分の立ち位置

経理からSEになって良かったことの3つ目は「労働市場における自分の立ち位置」が良くなった、ということです。

 

派遣社員として働いたことがある人はわかるかもしれませんが、工場・現場系の仕事や経理などの事務系の仕事に比べて、SEやデザインなどのIT系の仕事は総じて時給が高いです。このことについては以下の過去記事でも触れています。

 

要は金銭面で以前と比べれば楽になったということです。これは現実的過ぎる視点かもしれませんがやはり重要な要素のひとつです。

 

いくら「真面目に頑張っていればいつか報われる」と言われても毎月400時間も働いて給与が20万円では割りに合わなすぎます。この仕事を時給換算すると

200,000円÷400時間=500

つまり時給500円になるということです。こんな働き方では身体的に長くは持ちませんし、何より働いた時間に対する給与が低すぎてモチベーションもあがりません。

 

やはりある程度の仕事のやりやすさと最低限の給与の高さは大事です。仕事を頑張る前に潰れてしまっては元も子もありません。

経理よりも仕事が面白い

どんな仕事にも良い部分、悪い部分がありますし、その仕事に合う人、合わない人がいるわけですが、以前自分がしていた経理の仕事よりは現在のSEの仕事の方が面白いといった感覚はあります。

 

いろいろ理由はありますし、人それぞれである、ということを前提に書きますが、経理の仕事は「ミスしない」人じゃないと次の仕事をやらせてもらえませんし、ミスに対して必要以上に敏感すぎると感じました。

 

会社のお金を扱うわけだから確かにミスがあってはいけない、というのはわかるのですが、「そこまでチェックしなければいけないのか」と疑問に思うような会社もいくつも見てきました。それが面白くない部分だったかなと思っています。

 

他の人はわかりませんが、自分の場合はそうでした。だからいくら会計の勉強をしても報われません。なぜなら仕事でちょっとでもミスをしたら厳しく指摘されますし、ミスをすると信用されないので次の仕事もさせてもらえません。

 

ミスをしないに越した事はないのですが、努力(簿記などの会計の勉強をする)がちょっとしたことで一向に報われないというのは自分としては精神的に辛かったです。

 

もちろんミスをしないための工夫もずっと続けてきました。しかし人間の手が入る以上はどうしてもどこかでミスが出ますし、今まで見てきた上司や先輩社員でも一回もミスをしない、なんて人はいませんでした。

 

それに「ミスをしないための努力」っていうのも何かおかしい気がします。そういった理由や感覚から自分の心は段々と経理という職種からは離れていくようになります。

 

そんな心境で出会ったのが現在の仕事へと続く「ExcelVBA」というプログラミング言語でした。これが使えるようになると、経理で常にネックだった「ミスをいかにしないか」という努力から解放されます。このことについては以下の過去記事で触れています。

 

実際一つ前の会社でそれを実感してからは、ExcelVBAとかプログラミングというものに少しずつ心酔していくようになります。で、ミスをしないため、さらには仕事の効率化のためにプログラミングを覚えるのであれば、もうこっちに軸足を移した方がいいじゃないか、と考えるようになるのは自然の流れです。

 

ですから、経理で生きていくために簿記の勉強をしてきたけどミスを常に指摘される、ミスをしないようにプログラミングを勉強したら全然ミスが出ない、業務的にも時代の流れ的にもこっち(プログラミング)を勉強した方がメリットが大きいじゃないか、ということです。

 

ここまで書いてきたように今の状態になるには「そうせざるを得ない事情」があったという訳です。最初から憧れでITとかSEの仕事を志したわけではなくて、むしろその方向に進まなければどうにもならなかった、というわけです。

 

じゃあ今のSEの仕事、システムを組み上げるプログラミングの仕事はやりがいとか面白さとか感覚的にどうなのかというと、非常に楽しく業務に取り組めていると感じます。

 

全部が全部上手くいっているというわけではありませんが、何かを「つくる」というは楽しいものです。

 

大学時代に新聞配達、新卒で入った会社では飲食の店舗で働く業務、次の経理の仕事では数値の計算や大量のデータの処理といった仕事をしてきましたが、これらの仕事は「覚える」ことや「ミスをしない」ことが重要視されます。

 

一方で仕事をより良くするために、やりやすくするために「つくる」とか「組み換える」とか「改善する」といったことは要求されません。

 

もしそんなことをしたら上司から「勝手なことをするな」と言われて叱責されます。なぜ過去のやり方を常に踏襲しようとするのか。その理由はなんとなくわかっていて、以下の過去記事でも触れました。

勝手に仕事の内容を変えられたら人がいなくなったとき困るし、上の人間が教えることができない、何より社内では「自分の方が知っている」ことによって上司が上、部下は下という立場の違いをわからせることができないからでしょう。

 

しかし、プログラミングなどの新しい時代の知識を勉強すれば、そのような「覚える」「ミスをしない」「上下関係」といった属人的、封建的なやり方から脱出することができます。

 

プログラミングができるようになれば、覚えるとかミスをしないというやり方から解放されます。人間の側ももちろん覚える要素はありますが、基本はコンピュータに覚えさせればいいし、一旦覚えさせたらミスはしません。また、プログラミングなどの新しい知識ほど上の世代の人は勉強していません。

 

わからないことには注意のしようがないので、立場としては上司が上でも能力的にはこちらが上という状況が作り出せます。そうなると相手もそれがわかっているのか、なかなか理不尽なことは言えなくなってくるので、以前と比べれば穏やかに仕事ができるというメリットもあります。

 

以上のことが経理からSEに転職して良かったことだと思っています。

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